・最初の変化

おじやに切り替えて最初の変化は、翌朝早速現れた。
ずっと軟便気味だった隆太の便が、びっくりするほどしっかりした良い便になっていた。

隆太は、子猫の頃から何故か便がいつも柔らかく、「寄生虫がいるわけでもないので、体質かもしれません」と言われていた。
ドライフードの成分の何かが、アレルギー元になっている可能性もあるとのことで、吉岡油糧の無添加のドライフードに切り替えてからは、下痢をすることはなくなっていたが、それでも軟便で、お尻の周りを拭いてやらないといけないぐらいだった。

ところが、おじやを食べさせるようになってからは、本当にしっかりとした便が毎日たくさん出るようになった。
さらに驚いた事には、隆太とは正反対に便秘がちで、排便後、血がついていることもあった健太の便も、適度なやわらかさになっていた。
さらに、毛玉や薄い胃液を吐く事が無くなった。これは、便のほうに飲み込んだ毛が出るようになったからと思われる。
便をくだいてみると、抜け毛が野菜の繊維に絡んで出ているのが確認された。

・尿量が増えた。

水分をたくさんとるようになったので、当然ともいえるが、とにかく尿の量も回数も格段に増えた。
ただ、臭いと色は随分薄くなった。

・水を食べる

おじやに切り替えてから、二匹とも水を全くと言っていいほど飲まなくなった。
隆太に比べて、よく水を飲んでいた健太も、水の容器に近づく事もなくなった。
ドライフードの何十倍もの水分を、おじや食で取れるようになって、水を飲む必要がなくなったのだろう。

元々、猫の水の飲み方は、犬に比べるととても効率が悪い。まるめた舌先で水をすくうようにして飲むので、一度に大量には飲めない。
特に隆太はへたで、よくむせていた。
冬場、ガラス窓の結露を隆太がなめるので、汚いからとやめさせていたが、あれは何とかして不足する水分を補おうとしていたのかもしれない。
容器にたっぷりきれいな水を用意しているからと、安心していたうかつさが、悔やまれる。

須崎先生の「猫は水を飲むのではなく、水を食べるのです!」という言葉の意味が、実感できた。

ライオンや虎は、獲物の血液から、必要な水分のほとんどを摂取しているという。

阪神大震災で被災した友人が、カンパンだけで過ごしたら、ものすごく喉が渇いて辛かったと言っていたが、ドライフードだけですごしている猫も同じなのかもしれない。

・行動が活発になった

おじや食になって、隆太の行動が、とても活発になった。

子猫の頃は、こちらが音を上げるほど遊びまわっていたが、最近はそれほどバタバタ走り回らないので、やはりおとなになって落ち着いてきたのかなと考えていた。

ところが、おじやにして一週間もたつと、おもちゃをくわえて来ては投げてくれとねだって、家中を走り回るようになった。
自分のほうから健太にかかっていったり、動きがとてもよくなった。

血液検査値の変化

検査項目正常値1月の結果7月の結果
BUN4.5-30.53324
CRE0.5-1.52.42.1
PHOS2.2-7.93.365.11
Na138-148151.8150.4
3.5-5.03.523.53
Cl110-118108113
Ca9.7-12.212.688.79

半年で、ほぼ正常値に戻った。
食事を変えたことだけで、数値が改善されたということは、遺伝的な腎臓障害ではなく、2005年2月の風邪の影響が大きいと考えられる。
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